歴史まちづくりプロジェクト
小樽のまちには、かつての銀行や倉庫、商店など歴史的建造物が数多く残っております。これらは、小樽の基幹産業の一つとなった観光産業を支える資源であるとともに、市民のシビックプライドの形成に大きく寄与する歴史的遺産でもあります。
しかし、旧銀行建築の大部分が100年を経過し、老朽化と耐震化の問題に直面しており、木造家屋や木骨石造倉庫なども、保全・修復に大きな費用を要し、活用には法律の規制をはじめとする各種ハードルがあります。
小樽市では、景観条例や景観計画に基づき、景観の保全や、技術的援助、融資のあっせん、保全・修理に係る費用の助成等を行ってきましたが、歴史的建造物の維持は、所有者にとって大きな負担となっています。
近年、国は公共空間における歴史的景観デザインを重視するまちづくりや、文化財の積極的な活用を誘導する政策を推進しています。また、文化財保護法の改正や「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(歴史まちづくり法)などの整備を通じて歴史的まち並みの保全を図っています。
本プロジェクトでは、こうした国の制度の活用をはじめ、歴史的建造物を経営資源として活用し、保全する方策等について検討を進めています。
検討の結果、「保全の強化」、「保全のアピール」、「保全への理解」の3つの視点で提言をまとめ、令和2年10月23日、山本会頭に対し答申を行いました。答申をもとに、11月27日、小樽市に対して施策要望を行いました。
お問合せ:小樽商工会議所業務課 TEL:0134-22-1177