20年を振り返る~小樽経済界のおもなできこと~

日本銀行小樽支店

 平成12年10月、日本銀行は平成13年中の小樽支店廃止を表明した。これに対し、当所は小樽市・市議会などとともに、署名活動などの存続運動を展開。結果、支店としての存続はかなわなかったものの、支店建物は引き続き日銀所有・管理され、平成15年5月14日、従来の建物のまま日本銀行旧小樽支店金融資料館がオープン。小樽を象徴する歴史的建造物が新たな小樽観光の重要な拠点として生まれ変わり、賑わいをみせている。

丸井今井百貨店小樽店

 丸井今井小樽店は、明治24年10月丸井呉服店小樽支店として開業以来、100年以上にわたり市民に親しまれ、大国屋閉店後は小樽唯一の百貨店となった。平成17年4月、経営再建中の丸井今井百貨店は小樽店を不採算店舗とした。中心商店街の核店舗の閉店は影響が大きいことから、会頭らが丸井今井に対し営業継続を要請、商店街関係者とともに存続の署名活動を開始すると同時に、当所をはじめ北海道・小樽市・商店街など6団体からなる連絡会議を設置、対応について協議を重ねたが、同年10月市民に惜しまれつつ閉店した。

北海道新幹線札幌延伸

 道民の悲願であった北海道新幹線は、平成17年5月新青森~新函館北斗間が着工、平成28年3月26日開業が決定、新幹線が北海道を走るという現実が目前にせまっている。
 当所では、北海道新幹線札幌延伸に向けて期成会を設立、他の期成会との強い連携のもとに札幌延伸の早期実現に向けた運動を展開している。
 期成会では、平成26年6月「北海道新幹線の有効活用について新小樽(仮称)駅周辺整備に向けての提言書」をとりまとめ、小樽市に提出、新小樽(仮称)駅周辺のまちづくりについてオール小樽で取り組むよう提言した。
 北海道新幹線新函館北斗~札幌間は、平成24年6月着工認可、8月には起工式が行われ、札幌開業は2030年度末を目指し工事が進められている。

人吉商工会議所との交流

 平成15年に熊本県人吉市で開催された「のりもの文化・人吉球磨大集合」に、北海道中央バスが「薪バス『まき太郎』」を貸し出したことを契機に、翌年から人吉商工会議所と小樽商工会議所との人的・経済相互交流が始まった。
 毎年秋に開催されるひとよし産業祭に「北海道小樽物産展」を開設し、いくらや鮭、昆布等の海産品やラーメン、スイーツなどの小樽を中心とする産品の販売などを行った。
 また、人吉商工会議所では、平成17年から「おたる潮まつり」にて地場産品を販売する「ひとよし物産展」の開設や人吉・球磨地方の特産品である「球磨焼酎」(米焼酎)のPR・販路拡大を目的とした「球磨焼酎のタベ」を開催した。

小樽駅前第3ビル周辺地区再開発事業

 小樽駅前第3ビルは、昭和44年「都市再開発法」による日本で最初の市街地再開発事業として小樽駅前広場とともに整備され、駅前の顔として賑わっていた。
 その後、第3ビルはホテルの営業停止や設備等の老朽化により、周辺地区と合わせて、賑わいと安らぎのある人に優しい街づくりを目指し、再々開発事業に着手。約2年半の歳月を経て平成21年7月完成した。
 サンビルはマンション、ホテル、商業施設に生まれ変わった。

小樽商工会議所移転

 昭和8年建築の事務所は老朽化に加え、機能面での不備も目立っていたため、昭和63年小樽経済センター建設推進委員会を設置、新築移転の検討を始め、平成12年から議員による建設資金積立を開始、20年日専連小樽がビルの売却先を探していたことから、翌年3月取得、6月小樽経済センターとして、事務所を移転。

東日本大震災への対応

 平成23年3月発生した東日本大震災の被災地に対し、当所が中心となって会員企業や市民からの支援物資、義援金の受入窓口を設置。同時に市内・道内外の被害・影響を把握するとともに中小企業対策として、景気後退や資金繰りの悪化、さらに風評被害への対策を小樽市に要望した。

創立120周年記念事業

1.小樽市内中学校吹奏楽部への楽器の贈呈

 市内中学校の吹奏楽部は、楽器の老朽化による修理費用の増加、楽器運搬費用等により、新たな楽器を揃えることが難しい状況にあるため、小樽の将来を担う中学生に楽器を贈呈した。
【贈呈先】
 ・小樽市立朝里中学校吹奏楽部
 ・小樽市立桜町中学校吹奏楽部
 ・小樽市立薔園中学校吹奏楽部
 ・小樽市立銭函中学校吹奏楽部

2.創立120周年記念誌の発刊

 創立120周年を記念して100周年以降の小樽商工会議所の歩みを編纂した記念誌を制作した。

3.記念表彰

 会員:創業100年以上でかつ入会後10年を経過している会員(28社)を永年継続会員として表彰
 議員:在任30年以上の議員を永年在任議員として表彰(5名)
 職員:在職30年以上の職員を永年勤続職員として表彰(3名)